キャンプ・釣り・登山におすすめのフォールディングナイフとしては定番とされているスパイダルコのデリカ4。
見た目が特徴的でちょっとだけ値段も高いので買うのに躊躇してしまう気持ち分かります。
そこでこの記事では、僕が実際に購入して使った感想をメリット・デメリットを交えて詳しく丁寧に解説していきますので、スパイダルコデリカ4が気になっているという人はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
記事を読めばきっとスパイダルコデリカ4の魅力が伝わると思います。
スパイダルコ|デリカ4について
スパイダルコはアメリカのブランドですが、製造自体は色々な国の企業が手掛けており、このデリカ4については日本のGサカイという刃物のエキスパート企業が製作しています。
もともとスパイダルコはアイデア商品を開発していた企業でナイフにもその色が強く出ていますよね。
商品のスペック解説
スペックについてもう少し詳しく解説します。
サイズ感と重量
大きさは折りたたんだ状態で約11cmと手の小さな僕でもすっぽり収まる感じで、広げてもブレードの長さが7.3cmなので丁度人差しサイズという非常に使いやすいバランスとなっています。
重量も非常に軽くポケットに入れて置いたら入れてあることを忘れそうなくらいです。
そのため荷物の重量にシビアな登山でも愛されているわけですね。
クリフハンガーなど、映画にもよく登場しますね。
ブレードのタイプについて
ここで紹介しているのは普通のストレートブレードですが、スパイダルコには様々なブレードタイプがあり、このデリカ4でもセレーション(波刃)ブレードが出ています。
他にもストレートとセレーションが半々になっているものもあります。
セレーション(波刃)はロープなどを切る目的で作られていますが一般的な用途なら普通のブレードをおすすめします。
またグラインドもフラットグラインドが使いやすく、料理用に購入を検討しているならフラット一択だと思います。
鋼材・ハンドル材について
鋼材はVG-10という高品質ステンレスを使用していて、錆に強く切れ味の持続性が高いので職人さんが使う包丁などにもよく使われているそうです。
料理に使うとどうしても水分が多い状況で使うことになりますので錆に強いのはうれしいポイントです。
そのためほぼメンテナンスフリーと考えて差し支えないと思います。切れ味が落ちてきたと感じたら中砥や革砥で手入れをすればOKですね。
ハンドルはザイテルという強化ナイロン素材で劣化しにくい素材でグリップ感も非常に良いです。
カラーも色々選べるのでここもうれしいポイントです。
スパイダルコナイフの特徴
スパイダルコのナイフには以下のような特徴があります。
- サムホール(通称スパイダーホール)で片手で開閉できる
- 用途に応じたブレードと鋼材を選べる
- クリップがついていて便利
サムホール(通称スパイダーホール)
スパイダルコの代名詞とも言えるブレードに空いた大きな穴はサムホール(通称スパイダーホール)と言ってスパイダルコが特許を持っています。
この穴があるおかげで片手での開閉ができるというわけです。
ポケットなどから取り出して片手でサッとブレードを出せるのは想像以上に便利です。
僕は料理で使うことが多いですが、焚火で料理をしているとグローブをしているのでオピネルだといちいちグローブを外して刃を出さなきゃいけないんですが、このデリカ4ならそんな必要もなく瞬時に使うことが出来ます。
用途に応じたブレードと鋼材
スパイダルコのナイフにはセレーション(波刃)タイプのブレードもあり、それはロープなどを簡単に切ることが出来るようになっています。
また半分セレーション、半分ストレートといったタイプやすべてセレーションなど色々あるので用途に応じて選ぶことが出来ます。
また鋼材もこのデリカ4のようにVG-10を使っていたり、コストを抑えた他のステンレス鋼材を使っていたりと価格帯も様々です。
クリップがついている
あとはグリップについているクリップですが、これもスパイダルコが最初に取り付けた工夫で、左右上下と4WAYに使変えることが出来ます。
これによって左利きの人でも問題なく使えます。
ちなみに僕は左利きです。
スパイダルコデリカ4の使用感やメリット・デメリット
次に実際に僕がスパイダルコデリカ4を購入して色々試した感想を書いていきます。
僕は料理用に買ったので主に料理に使った感想になります。
メリット・デメリットでまとめるとこんな感じ。
深堀り解説していきますね。
メリット
サイズ感が絶妙
まず特徴の解説でも言いましたがサイズが本当に絶妙で、大きすぎず小さすぎずキャンプで作る料理に使うにはかなり使いやすかったです。
そもそも僕のキャンプスタイルではそんなに大きなまな板で料理することなんてなくて、小さめのフライパンや鉄板の上で肉を切ったり、じゃがいもやトマトなどの小さな丸い野菜を手で持ちながらカットすることが多いのでこの小さなナイフが非常に役に立ちます。
もちろん僕もちょっと小さいかなとは思いましたが、使ってみるとまったくそんなことはなかったので安心しました。
それにデリカ4のコンパクトな設計はスタッキングがしやすく、フォールディングナイフは他にもオピネルを持っていますが僕のはNo9なのでそれなりのサイズがあります。
なのでクッカーの中にスタッキングできるかというとある程度のサイズのものでないと難しくて、スノーピークアルミクッカーのような円柱型のクッカーには微妙に入りませんでした。
スパイダルコデリカ4はそれよりも小さくなるのでどんなクッカーでも余裕でスタッキングできます。
料理用ナイフはできればクッカー類と一緒にスタッキングしたいという謎のこだわりがあるので僕にとっては嬉しいポイントでした。
鋼材のVG-10がマジで最高
ステンレス製ナイフは他にもモーラナイフコンパニオン、モーラナイフガーバーグ、オピネルNo9と3本を使ってきましたがその中でもガーバーグとこのデリカ4は高品質ステンレスを使用しているので錆びに強いです。
ステンレスなのでカーボンよりも砥ぎにくさはあるのですが、カーボンほど頻繁に手入れをしなくてもいいのがズボラな僕にはぴったりでした。
ほぼメンテナンスフリー
これは上の理由とちょっと被りますが錆びに強いだけでなく切れ味も持続してくれるのでキャンプの度に研ぎ直す必要もないです。
さらにブレードに使われているVG-10というステンレス鋼材は日本で開発された鋼材なのでその品質は折り紙付き。
モーラナイフガーバーグなどにも使われているスウェーデン・サンドヴィック社の14C28Nなどと比べても劣らぬ耐食性を持っていますので安心できますよね。
デメリット
バトニングはできない
まずこれは当たり前ですがフォールディングナイフではバトニングはできません。
バトニングはナイフを薪などの木の棒で叩く手法なのでナイフへの負担が大きく、基本的にはシースナイフ(特にフルタング)で推奨されています。
したがってフォールディングナイフでのバトニングはナイフを破壊する行為に等しいです。
これはおそらく多くの人が理解していると思いますのでフォールディングナイフを選択する時点でバトニング用途ではないと思います。
料理くらいしか主な使い道がない
釣りなどのアクティビティをしない人にとっては料理くらいしか使い道がないかもしれません。
料理だけで使うという目的ならオピネルでも良いのかもしれませんが、オピネルは木製ハンドルなので本来水には弱いという弱点があります。(もちろんちゃんと乾かせば問題ありません)
錆びに強いVG-10とザイテル(強化ナイロン)でできているデリカ4なら雨だろうが食材の水分だろうが気にする必要ありません。
僕は釣りもやりますのでPEラインなどの特殊なラインをカットしたりもするのでこの片手で操作できるスパイダルコデリカ4は非常に使いやすいです。
ちょっと高い
最終的にはここだと思いますが、フォールディングナイフはバトニングもできませんし「キャンプだけ」のために買うにはちょっと躊躇してしまう価格かもしれません。
大体1万円ちょっとで販売されているケースが多いのでコンパクトなフォールディングナイフにはそんな金額出せないよという気持ちはめちゃくちゃわかります。
実際僕だってどう思っていましたし。
でも手にした瞬間は「買ってよかった」と思うほどのギアだったので結果的に悩んだ時間が惜しかったですね。
他のスパイダルコナイフとの比較
スパイダルコにはデリカ4以外にもいろいろなナイフがあります。
そこで全部ではありませんがいくつか代表的なシリーズと比較した点を表でまとめてみました。
品名 | デリカ4 | ドラゴンフライ | エンデューラ | レディバグ3 |
全長 | 180mm | 140mm | 221mm | 111mm |
刃長 | 73mm | 58mm | 97mm | 49mm |
重量 | 65g | 34g | 85g | 18g |
グラインド | フラット | フラット | フラット | スカンジ |
鋼材 | VG-10 | VG-10 | H-1 | VG-10 |
ハンドル材 | ザイテル | ザイテル | ザイテル | ザイテル |
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上記の4モデルは形状はほぼ同じようなイメージですがそれぞれサイズ感が異なります。
一番大きいものからエンデューラ、デリカ4、ドラゴンフライ、レディバグ3となっています。
この中でエンデューラのみ鋼材がH-1となっていて、特に錆びにくい仕様になっていることから海釣りなどでも重宝されているようです。
僕も当然すべてのモデルをチェックしましたが、買う目的が料理用だったのでそこまでの大きさは必要ないと思い、エンデューラは選択肢から外れました。
ドラゴンフライは名前がかっこよくて非常に迷いましたがこれだとちょっと小さいよなということでちょうど良い大きさのデリカ4に決めました。
スパイダルコの偽物に注意して!
スパイダルコのナイフはその人気の高さから偽物が多く出回っています。
これはナイフに限らずですが人気商品の性とでもいいましょうか類似品や偽物が多いです。
類似品ならまだしもスパイダルコの名前で偽物を売っている悪質な業者もあるみたいなので注意してください。
偽物の見分け方
見分け方は一概にこれなら大丈夫というものはありませんが以下の点に注意してください。
- 公式のものと違う鋼材が使われている
- スペックの表記がない
- 発送元が個人
- 価格がやけに安い
これらの注意点はスパイダルコに限った話ではありませんが注意が必要です。
偽物をつかまされないように、一つだけ確実な購入方法があるとすれば「正規取扱店で購入する」ということです。
僕はAmazonで購入しましたが、販売元がAmazonでしたしレビュー数の多さから間違いなく本物と言えます。
あとは製造元のGサカイさんや、山秀さんなどの有名店で買うのがいいですね。
まとめ:スパイダルコデリカ4は料理用にちょうど良いコンパクトな相棒
スパイダルコデリカ4の結論です。
料理用として非常に優秀なナイフで、かつ所有欲を満たしてくれます。
ちょっと高かったですが買ってよかったと思っています。
ソロキャンプってどうしても一人なので料理は手を抜いてしまうんですが、デリカ4を活躍させるためにちょっとくらいは料理を頑張ってみようという気にさせてくれます。
またブッシュクラフトでもスプーンやフォーク、箸などのカトラリーを作るときはこの小刀的なサイズのスパイダルコがめちゃくちゃ使いやすいです。
ガーバーグやコンパニオンなどのシースナイフだと細かい作業がしにくいですし長時間の作業ならやっぱり軽量コンパクトなナイフが向いています。
そういったキャンプを楽しみたい人にはこのスパイダルコのデリカ4というフォールディングナイフは一生の相棒になってくると思います。
どうですか?欲しくなっちゃいましたか?
こちらにリンク置いておきますね^^
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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