SOTO ST-310というシングルバーナーはご存じですか?
名前は知らなくともキャンパーなら多くの人が一度は見聞きしたことがあるであろう定番人気のシングルバーナーです。数年前に購入して使っていますが、ST-310は誰にでもおすすめできるシングルバーナーだと確信しています。
僕は普段、焚き火調理が多いですがこのST-310は必ずバックパックに入れていて、朝食を作る時に焚き火を起こすのが面倒な時や、キャンプに行けないけどアウトドアを楽しみたいという時に使うことが多いです。
スタンレーのランチボックスにコーヒーセットを入れて海や川辺でちょっとしたランチタイムをするのに最適なんです。
記事ではSOTO ST-310のスペックや特徴、実際に長期間使ってみた感想をまとめていきたいと思いますのでぜひ最後まで読んでみてくださいね。
記事を読めば買って損はないことがお分かりいただけると思いますよ。
ST-310生産終了の噂?
ひとつアナウンスそしておかなければならないことがあります。
それはST-310において令和3年5月22日から令和3年6月11日の期間に販売されたロットについて、ガス漏れが発生する可能性があるというもので、新富士バーナーがリコール対応しているということです。
それがST-310生産終了の噂の元になっているようですが、結論はまだバリバリ販売しています。
これから購入するものについては問題ありませんが一応情報として知っておいた方が良いと思います。
ちなみに僕は令和3年の3月購入でロット番号も大丈夫でした!
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SOTO ST-310について(スペックと特徴)
項目 | 詳細 |
---|---|
外形寸法 | 使用時:幅166×奥行142×高さ110mm 収納時:幅140×奥行70×高さ110mm |
重量 | 約350g |
発熱量 | 2.9kW(2,500kcal/h) |
使用時間 | 約1.5時間(ST-760使用時) |
点火方式 | 圧電点火方式 |
使用燃料 | カセットガス(CB缶) |
材質 | バーナー・器具栓つまみ:ステンレス 点火スイッチ:樹脂 |
付属品 | 収納ポーチ |
SOTO ST-310は軽量コンパクトなシングルバーナーにも関わらず、ハイパワーな火力で様々な調理に活用できます。
僕も焚火をしない夏場のキャンプやデイキャンプに持っていってコーヒーを楽しんだり、朝食でちょっと火を使いたいときに使うことが多いです。
このサイズ感なのでバックパックにも忍ばせられるので重宝しているんですよね。
そして何よりも安心安全の日本製という点が僕的に高評価。
「SOTO」は新富士バーナー株式会社が展開するアウトドアブランドで、1992年に立ち上げられたブランドです。
「外で楽しめる道具」をコンセプトにしているので、サイズ感やマイクロレギューレーターなど、自然環境下で使いやすいこだわりを感じるわけですね。
SOTO ST-310の特徴とメリット
次にSOTO ST-310がここまで人気になった理由をメリットを通して解説します。
- カセットガス(CB缶)の使用による経済性
- コンパクトな収納性
- マイクロレギュレーター搭載による安定した火力
- 豊富なオプション・アクセサリー
- 価格とコストパフォーマンス
メリット①:カセットガス(CB缶)が使えて経済的
SOTO ST-310はCB缶で使う経済的なシングルバーナーです。
CB缶とは一般家庭で使うカセットコンロと同じ燃料缶のことで、アウトドア製品ではOD缶というドーム型のガス缶を使うタイプも多いんです。
以下はSOTOで取り扱っている燃料をまとめた表です。
製品名(型式) | ガス缶の種類 | 価格 | 容量 |
---|---|---|---|
SOTOレギュラーガス(ST-700) | CB缶 | 495円 | 250g |
SOTOパワーガス(ST-760) | CB缶 | 550円 | 240g |
SOTOパワーガス250(SOD-725T) | OD缶 | 759円 | 230g |
SOTOパワーガス105(SOD-710T) | OD缶 | 649円 | 105g |
もちろんSOTO以外の製品もありますが、価格差は概ね近いのでCB缶の方が経済的だということがお分かりいただけると思います。
また、OD缶はアウトドアショップやホームセンターでしか売っていないので、万が一買い忘れたらアウトですが、CB缶ならコンビニやスーパーでも売っているのでキャンプに行く途中で買っていくこともできます。
僕もよく途中で買っていくことが多いです(笑)
メリット②:コンパクトな収納性
収納サイズも非常にコンパクトなので僕みたいなバックパックキャンパーでも嵩張ることなく装備に入れていくことができます。
CB缶もショートサイズを選べばそこまでバックパックの容量を圧迫することもないのでソロキャンプならショート缶がおすすめです。
簡易的な収納袋も付属していますが、ハードケースも売っていますので好みで選ぶといいと思います。
僕は軽量コンパクトを重視するので付属の収納袋をそのまま使っています。
CB缶タイプのシングルバーナーは割と多く販売されていますが、ST-310などのSOTO製品はコンパクトなものが多く、かさばらないのでどんなスタイルにおいても邪魔になりません。
平置きタイプなどに多いガスを接続するホールもありませんので文字通りポケットサイズまでコンパクトになります。
そのため重量も比較的軽くなるのでバックパックスタイルで重宝しています。
メリット③:マイクロレギューレーター搭載で安定火力
SOTO ST-310はマイクロレギューレーターが搭載されています。
気温が低いとガスボンベ内の圧力が低下して火力が極端に弱くなることがあるんですが、このマイクロレギューレーターが圧力の変化に対して自動的に弁を開閉し、ガス量を調整するので安定した火力が保たれるという仕組みです。
このマイクロレギューレーターがない製品の場合、お湯を沸かすにもかなりの時間を要することになるのでこの価格帯の製品でマイクロレギューレーターが搭載されているというのはうれしいです。
特に寒い地域で使う場合はレギュラーガスではなくパワーガスを使うことでより安定火力を得ることができるので季節に合わせて燃料を選べるのもうれしいですよね。
僕は0℃の中で使ったこともありますが、レギュラーガスで十分使うことができました。
メリット④:豊富なオプション・アクセサリー
SOTO ST-310は定番人気の商品なのでいろいろなブランドからアクセサリーやオプション品が出ています。
僕はSOTO純正の耐熱シリコンカバーと点火アシストレバーを取り付けて使っていますが、純正品以外にも様々なものがあるので自分好みにカスタマイズする楽しみ方ができます。
人気のアクセサリーには遮熱版や風防、遮熱版一体型テーブルなどシーンに合わせていろいろな使い方ができるのも魅力の一つですよね。
またこれらのアクセサリーは単に見た目を良くするだけでなく使い勝手が向上する点もメリットのひとつですよ。
メリット⑤:安心安全の日本製でコストパフォーマンスが高い
最後は安心安全の日本製という点が個人的に好ポイントで、どうしても火を使ったり口に触れるものは日本製を選んでしまいます。
SOTOは日本の新富士バーナー株式会社が手掛けるアウトドアブランドなので安全面でも信頼できる商品です。
それが本体で7,000円を切る価格で購入できるのでコスパは高い賞品だと思います。
ファミリーキャンプでも安心して使うことができるので朝食を作るときに使うことが多いです。
SOTO ST-310のデメリットと対策
もちろん完璧な製品はありませんのでST-310にもデメリットはあります。
ここではST-310のデメリットとその対策方法について解説します。
- 点火スイッチの押しにくさ
- 風に弱いこと
- 五徳が高温になりやすい
- サビの発生?
デメリット①:点火スイッチが押しにくい
ST-310の点火スイッチは火力調整ノブの下に位置しています。
そのためそのままだとスイッチが押しにくい点は多くのユーザーが指摘しています。
なので僕も先ほどちょっと書いた点火スイッチアシストレバーを取り付けて使っています。
これによりこのデメリットは完全にカバーしていますのでST-310を購入するなら必ず一緒に購入することをおすすめします。
僕はSOTO純正品を使っていますが、金属製のかっこいいタイプも売っていますのでお好みでどうぞ。
デメリット②:風に弱いこと
ST-310のバーナー部には風防がありません。
そのため横風に弱いという声も多く聞かれます。
ただ正直これについては個人的に問題ないと思っていて、風が強いときは火力を高めれば十分使うことができます。
弱火にしたいときなどは風防を使うのが一番ですが、風防も多くのブランドから販売されていますので必要なら購入する感じで良いと思います。
これは風防機能のみですが五徳を兼ねているタイプもあるので探してみてくださいね。
デメリット③:五徳が高温になりやすい
この手のバナー製品全般に言えることですが、火を使うので当然熱くなる部分があります。
ST-310の場合は4本の脚になっている五徳がかなり高温になります。
僕も一番はじめに使ったときに調理をし終わって位置を移動しようと脚を持とうとしてしまい、やけどをしてしまったことがあります。
それから速攻でSOTO純正の耐熱シリコンカバーを購入して取り付けました。
個人的に耐熱シリコンカバーは必須と言ってもいいアクセサリーでできれば先ほどの点火アタッチメントと一緒に標準装備してほしいくらいです。
この耐熱カバーもいろいろなブランドから出ているので他のアクセサリーと合わせて購入するようにしましょう。
先ほど紹介したアシストレバーとセットになっているものがおすすめです。
デメリット④:サビの発生?
これ結論から言うとサビに見えるのは「ゆるみ止め剤」です。
いろいろな部分に塗布してあるので白っぽく変色してくるとサビに見えなくもないので勘違いする人も多いようです。
もちろん調理中に吹きこぼれてしまった汁などをそのままにしてしまうと塩分でサビてしまう可能性は十分にありますので使い終わったらしっかり水分を拭く取ることを守っていればステンレスなのでそうそうサビることはありません。
SOTO ST-310はこんな人におすすめ!
次にSOTO ST-310がどんな人におすすめかを僕なりに解説していきたいと思います。
正直どんなスタイルにも使いやすいのでタイトルに書いた通り「全キャンパー」が対象だと思っていますが、特にこういった人にはおすすめだよって感じで書いていきますね。
- ソロキャンパー
- 燃料コストを重視する方
- 小型のクッカーを使用する方
- 組み立てやカスタマイズを楽しむ方
ソロキャンパーにはうってつけのシングルバーナー
まずはソロキャンプをするならST-310は非常に頼もしい相棒になってくれます。
僕自身、焚火調理がメインですが、朝食を作るときはこのST-310を使うことが多いです。
理由は朝食を済ませたらチェックアウトするのでわざわざ焚火をしたくないからです。
僕はとにかく片付けが嫌いなので夜のうちに撤収の準備を進めます。
焚火台も朝には灰を払って折りたたむだけにしたいわけです。
なのに朝食のためだけに火を起こして焚火台を汚すのは片付けがひと手間増えてしまうので出来れば使いたくありません。
そんなときにST-310があればお湯を沸かしたりウインナーを炒めたりできるわけです。
燃料コストを重視する方
メリットでも挙げましたが、ST-310はCB缶で使うことができるシングルバーナーです。
なので燃料コストが比較的安く済みます。
OD缶や薪などは割とコストがかかる燃料なので経済的とは言えません。
CB缶ならぶっちゃけ100均でも売っていますのでちょっと使うくらいならそれで充分です。
イワタニやSOTOのガスよりは容量当たりの使用時間は極端に短くなりますが、その点を理解したうえで使うならアリだと思います。
僕はコンビニで買っちゃうこともあるのでコスパが良いとは言えませんが、スーパーで買えば安く手に入るのでコスト重視の人にもおすすめできると考えています。
小型のクッカーを良く使う人
ST-310の五徳は4本なので比較的安定感はありますが、あまり大きな鍋を使ったりすると火力調整がしにくかったり安定感が弱まるので基本的にはソロ用クッカーがおすすめです。
もちろんフライパンなどを使うことはできますが、家庭用などの大きなものだと手を離せないくらいに安定感がなくなります。
なのでST-310を使うならソロ・デュオサイズのクッカーが相性がいいと思います。
僕はエバニューのクッカーを使うことが多いのですね。
そもそもクッカーはそこまで大きなものはありませんので気にする必要ないかもしれませんが、安定感を増すアイテムとして五徳などのアクセサリーもありますので必要に応じて使ってみてもいいかもしれませんね。
競合製品(イワタニジュニアコンパクトバーナー)との比較
SOTO ST-310と良く比較されるのがイワタニジュニアコンパクトバーナーです。
実際に僕も持っていて同時に使ったこともあります。
なので両製品を実際に購入して、一緒に使ったことがある僕が比較していきますのでかなり参考になるかと思います。
まずはスペックを比較したものを表にまとめました。
項目 | SOTO ST-310 | イワタニ ジュニアコンパクトバーナー CB-JCB |
---|---|---|
本体サイズ | 幅166×奥行142×高さ110mm | 幅155×奥行155×高さ127mm |
収納サイズ | 幅140×奥行70×高さ110mm | 幅82×奥行68×高さ109mm |
重量 | 約350g | 約274g |
発熱量 | 2.9kW(2,500kcal/h) | 2.7kW(2,300kcal/h) |
ガス消費量 | 約194g/h | 約194g/h |
連続燃焼時間 | 約1.5時間(ST-760 1本使用時) | 約120分(イワタニカセットガス使用時) |
点火方式 | 圧電点火方式 | 圧電点火方式 |
使用ガス | CB缶(カセットガス) | CB缶(カセットガス) |
使用できる鍋の大きさ | 目安として19cmまで (鍋底が16cm以下) | 目安として18cmまで (鍋底が16cm以下) |
付属品 | 収納ポーチ | 専用ハードケース |
生産国 | 日本 | 日本 |
SOTO ST-310の強み
- マイクロレギューレーター搭載で低温時や連続使用でも安定した火力を実現
- 組み立て、収納が簡単
- オプション品が豊富でカスタマイズ性が高い
イワタニジュニアコンパクトバーナーの強み
- 風防がついているため風に強い
- 専用ハードケースがついている
- 軽量
それぞれに強みはありますが、実際に使い比べたときの印象も書いておきたいと思います。
まず安定性。
SOTO ST-310は4本脚、イワタニジュニアコンパクトバーナーは3本脚です。
一見ST-310の方が安定すると思うかもしれませんが、大事なのはクッカーを乗せた時の安定感です。
イワタニは五徳が階段状になっていてクッカーのサイズに合わせてガッチリホールドするようになっていますが、ST-310は滑り止めがあるとはいえ平らな形状になっているので不安定な場所だとクッカーが横滑りします。
ただフライパンなどを振って使いたいときはST-310の方がやりやすかったですね。
そして火力の安定性。
これはマイクロレギューレーター搭載のST-310にどうしても軍配が上がります。
使った時期は真冬で、気温は2℃でしたがST-310の方が火力は強く安定していました。
そもそものW数がST-310の方が高いのでその点も若干差になっているのかも。
ただイワタニはバーナーの周りに簡易的な風防が搭載されているのでのノーマルで使う場合はイワタニの方が風に強いと言えます。
最後に使いやすさ。
ST-310は脚を広げるだけなので誰でも簡単にサッと組み立てることができますが、イワタニはちょっとコツがいるというか脚と五徳を一本ずつ展開していかなければなりません。
個人的にはこの点は割と差になっているかなと思っています。重量は100gも差はありませんので気にしなくていいですかね。
ST-310のカスタマイズについて
ST-310は定番の人気ギアなので純正・サードパーティ問わずいろいろなパーツがあります。
僕的に必須だと思うのは脚につける耐熱シリコンカバーと点火スイッチアシストレバー。これも純正・サードパーティどちらからも出ているのでビジュアルで選んでOKです。
おすすめのカスタムパーツ
- 耐熱シリコンカバー(記事内で紹介済み)
- 点火スイッチアシストレバー(記事内で紹介済み)
- 火力調整ダイヤル(記事内で紹介済み)
- 風防(記事内で紹介済み)
- 遮熱テーブル
これらのカスタムパーツはビジュアルだけでなく機能性もアップしますのでST-310を使うならぜひ使ってみて欲しいアイテムです。
僕は風防をつけていませんが、焚火ができないくらいの風でも火力が安定するのでおすすめです。
人気ギアだからこそ人と被ってしまうという悩みもこれらのカスタムで自分だけのST-310に仕上げてみてください!
まとめ:ST-310はビジュアルもコスパも良い最強国産シングルバーナー
ST-310の特徴やカスタムパーツをまとめてきました。
キャンプだけでなくデイキャンプや釣り、登山などのアウトドアシーンでも大活躍するシングルバーナーなのでアウトドア好きなら一つは持っていてほしいギアです。
- カセットガス(CB缶)の使用による経済性
- コンパクトな収納性
- マイクロレギュレーター搭載による安定した火力
- 豊富なオプション・アクセサリー
- 価格とコストパフォーマンス
最後まで読んでいただきありがとうございます。
当ブログではキャンプ初心者の「わからない」を優しく解決!というテーマで発信をしています。
ご興味があればぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
それでは!
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